経営倫理学のプラグマティズム的転回を図る

CSRや企業の市民性が問われる現今にプラグマティズムは何を主張できるのか？ 本書は、これまでわが国の経営学では、その思想的関連性が指摘されながらも、必ずしも十分には解明されてこなかったプラグマティズムの道徳理論・政治理論についてデューイの思想を中心に考察することで、プラグマティックな経営倫理学を拓く可能性を求めたものである。

主要目次

• 　序論
• 第１部　デューイアン・アプローチ―プラグマティズムの善・美・真と経営倫理―
• 　第１章　デューイの倫理思想と経営倫理―道徳的プラグマティズムの基調とその経営倫理学的意義―
• 　第２章　デューイの審美思想と経営倫理―プラグマティズム美学－倫理学からの一試論―
• 　第３章　デューイの探究の理論と経営倫理―経営の道徳的真理探究の方法的基礎を求めて―
• 第２部　道徳的リーダーシップの諸相―プラグマティズムからの示唆―
• 　第４章　バーナードの道徳的プラグマティズム―デューイの思想との往還を通して―
• 　第５章　道徳的判断の性質―経営者の良識ある判断の作法を求めて―
• 第３部　来るべき文明社会とプラグマティズム―経営者の実践哲学に向けて―
• 　第６章　変貌する民主主義と企業経営―デューイの政治思想を手掛かりにして―
• 　第７章　教養主義社会における経営者の哲学―文明を切り拓く経営者の実践哲学を求めて―
• 結語
• 補遺
• 　補遺１　パース，ジェイムズ，デューイとその時代―プラグマティズムの思想を理解するための予備的考察―
• 　補遺２　プラグマティズムと経営理論―チャールズ・S.パースからの洞察―