組織論の革命を先導したバーナード。その言説は,日常の組織運営の細部観察から現代社会を貫く原理的対立の洞察に至るまで,諸多の光彩と陰影に満ちている。その魅力に惹かれて幾多の優れた研究者がその理論の研鑽と普及に勤しんだ。本書はその奮励努力を跡づけると共に,バーナード理論に内在する重大な瑕疵について読者の注意を促している。