コーポレート・ガバナンス論とは,現代企業の支配者であり統治者である経営者が社会的制度体となった企業を,「誰のために,どのように」動かしていくかを問うものである。本書は,株式会社の実態やその現代的意義を軽視している最近の議論を批判し,これまでの会社支配論の成果に立脚した上で,日本のガバナンス論を展開すべきことを主張する。