2002年に合意されたASEAN=中国自由貿易協定(ACFTA)は,世界で最も経済成長率の高い地域における大規模な経済統合であり,その影響は両地域の貿易や直接投資にとどまらず,東アジアの分業のあり方やASEANにおける日本の位置にも大きな影響を与える。本書はこの影響について,国際経済学の枠組みに立脚して幅広い視野から分析したものである。