著者略歴

［著者］

西谷 修（ニシタニ オサム）

１９５０年生まれ。哲学者、東京外国語大学名誉教授。東京大学法学部卒業、東京都立大学人文科学研究科（仏文）修士課程修了。明治学院大学文学部（仏文学科）教授、東京外国語大学大学院教授、立教大学文学研究科特任教授を歴任。
著書に『戦争論』（講談社学術文庫）、『夜の鼓動にふれる』（ちくま学芸文庫）、『アメリカ　異形の制度空間』（講談社メチエ）、『私たちはどんな世界を生きているか』（講談社現代新書）、『世界史の臨界』（岩波書店）、『理性の探究』（岩波書店）など。近著に『戦争と西洋―西側の“正義”とは何か』（筑摩選書）。訳書多数。

工藤 律子（クドウ リツコ）

ジャーナリスト。
東京外国語大学大学院地域研究研究科修士課程在籍中より、メキシコの貧困層の生活改善運動を研究しながら、ジャーナリストとしての活動を始める。主なフィールドは、スペイン語圏。著書に『仲間と誇りと夢とメキシコの貧困層に学ぶ』（ＪＵＬＡ出版局）、『ストリートチルドレン　メキシコシティの路上に生きる』（岩波ジュニア新書）、『マフィア国家　メキシコ麻薬戦争を生き抜く人々』、『ルポ　雇用なしで生きる　スペイン発「もうひとつの生き方」への挑戦』『ルポ　つながりの経済を創る　スペイン発「もうひとつの世界」への道』（岩波書店）、『マラス　暴力に支配される少年たち』（集英社文庫。第14回開高健ノンフィクション賞受賞）、『働くことの小さな革命　ルポ　日本の「社会的連帯経済」』（集英社新書）など、多数。ボランティアのみで運営するＮＧＯ「ストリートチルドレンを考える会」の共同代表でもある。

矢野 修一（ヤノ シュウイチ）

高崎経済大学教授。専門は世界経済論、経済思想。京都大学博士（経済学）。
主な著作：『可能性の政治経済学―ハーシュマン研究序説』（単著、法政大学出版局、２００４年）、『世界経済論』（共著、ミネルヴァ書房、２００６年）、『経済学のパラレルワールド』（共著、新評論、２０１９年）、『アジア経済論』（共編著、文眞堂、２０２２年）、『地方消滅からの脱却』（共編著、日本経済評論社、２０２５年）、Ａ・Ｏ・ハーシュマン『離脱・発言・忠誠』（翻訳、ミネルヴァ書房、２００５年）、同『連帯経済の可能性』（共訳、法政大学出版局、２００８年）、Ｅ・ヘライナー『国家とグローバル金融』（共訳、法政大学出版局、２０１５年）、Ｉ・ゴールディン『未来救済宣言』（翻訳、白水社、２０２２年）。

所 康弘（トコロ ヤスヒロ）

明治大学教授。専門は国際政治経済学、国際貿易、ラテンアメリカ地域研究。博士（商学）。２００３〜２００５年にメキシコ国立自治大学経済研究所客員研究員、２０２２〜２０２３年にスペイン高等学術研究院人文・社会科学センター客員研究員を歴任。
主な著作：
『多極化する世界と地域統合の変容』（共著、大月書店、２０２５年）、『奴隷制の歴史』（訳書、筑摩書房、２０２３年）、『貿易入門』（共編著、大月書店、２０２３年）、Política, Economía y Cooperación en el marco del COVID-19 dentro de los Nexos Transpacíficos（共著、ＵＮＡＭ、２０２２年）、Objetivos del desarrollo sostenible y protección del medio ambiente: retos y perspectivas en México（共編著、Universidad de Guadalajara, ２０２２年）、『日本の国際協力：中南米編』（共編著、ミネルヴァ書房、２０２１年）、China,Japón y Corea del Sur en las estrategias económicas de México（共著、ＵＮＡＭ、２０１８年）、『米州の貿易・開発と地域統合』（単著、法律文化社、２０１７年。日本貿易学会奨励賞、明治大学連合駿台会学術賞受賞）。

（データは本書刊行時のものです）

主要目次

• 第１章　グローバルサウスの歴史的展望と現代的・多元的意義（所　康弘）
• 第２章　グローバルサウスが問う「空間軸」と「時間軸」―地政学的関心を超えて―（矢野修一）
• 第３章　「グローバルサウス」について―誰がそう呼ぶのか―（西谷　修）
• 第４章　「サウス」から「ノース」へ―移民が示唆するもの―（文／工藤律子・写真／篠田有史）