密接関連性の原則及び弱者保護の理念に基づく規則の確立に向けられた現代国際家族法の基礎理論及びわが国実定法上の争点について解説すると共に,特に当事者意思の尊重及び当事者利益の確保を優先すべきとの観点から,汎く諸国立法を比較検討することによってその動向を明確にし,新しい潮流を睨んで,わが国国際家族法の今後のあり方を探究する。