現代の資本主義社会における企業が解決すべき経営課題は,社会構成員相互の利害関係が複雑に絡み合った状態で表面化している。なかでも,企業に対する固有の要求の実現を権利として主張しうる個人または集団は,企業のステークホルダー(利害関係者)として広く認識されている。本書は,企業の経営管理者とステークホルダーとの間の関係を確定し,企業の存在価値(バリュー)の解明に向けて新たな視点を提示するものである。