政策と思想の関係を問うことを基本目標とし,「新自由主義的社会的市場経済」の成り立つ思想的基盤を論及するものである。ケインズ主義を問い直すことから始まり,ケインズのリカード批判およびケインズ以降の経済学の進むべき道を再検討し,そして経済社会政策の本来のあり方を多元的社会の到来という事態を中心にして思想的に考察した力作。