勝野先生の古稀祝に23編の珠玉の論文が集結

本書は、弁護士勝野義孝先生の古稀をお祝いして、先生を敬愛する弁護士・保険実務家・研究者などから、共済と保険に関する23編の論文が寄せられたものである。共済と保険を規整する保険法が制定されて10年が経ち、共済と保険における現在の問題点を検証したうえで将来を展望する観点から、各執筆者の見解を論じたものである。

主要目次

• 民法（債権関係）の改正と損害保険約款（浅井弘章）
• 認知症高齢者の監督義務者と賠償責任保険―最判平成28年3月1日JR東海事件判決を受けて―（天野泰隆）
• 生命保険契約において特別条件等が付加された場合のクーリング・オフの起算日についての考察（天野康弘）
• 保険法の重大事由解除と信頼関係破壊法理（甘利公人）
• 車両盗難・損傷事案における保険事故の立証（梅村　悠）
• フィンテックによる生命保険の価値創造―健康増進型保険の導入―（江澤雅彦）
• 保険金請求時の保険者の説明と信義則（大井　暁）
• 「生命保険契約における信義誠実の原則」についての若干の再考（勝野義人・勝野真人）
• 復活について（北澤哲郎）
• 日・EU間の十分性認定を踏まえた匿名加工情報に関する規律の方向性について（早乙女明弘）
• 「入院」の定義に関するADR・裁判例の分析と検討―原因事故・傷病別の検討―（坂本貴生）
• 人身傷害保険の特徴から生まれた論点と現状（島　智久）
• 他保険契約との重複による重大事由解除―保険法施行後の訴訟事例を踏まえて―（嶋寺　基）
• 生命保険契約における自殺免責条項（清水太郎）
• 協同組合共済をめぐる環境変化と対応（武田俊裕）
• 生命保険契約における危険選択と信義誠実の原則―とくに承諾前死亡および復活時の承諾義務について―（遠山　聡）
• 個人年金保険契約の課題について（長谷川仁彦）
• 重大事由解除の包括条項における信頼関係破壊要件と暴力団排除条項―近時の見解および裁判例を踏まえて―（藤本和也）
• 破産手続を巡る利害関係者間の権利調整に関する考察―最一小判平成28年4月28日判決を踏まえて―（堀　伸夫）
• 生命保険生保災害関係特約の「不慮の事故」の定義の沿革と現状（牧　純一）
• 弁護士費用保険を巡る諸問題（山下典孝）
• 他人の死亡の保険における被保険者同意の時的限界及び事後の同意の効力（吉川良平）
• 他車運転危険担保特約と重複保険（吉田大輔）