90年代初頭より本格化した「規制緩和」と「機会均等」圧力は,男子正規従業員中心の従来型=ジェンダー型企業社会そのものの変革を求めてきた。本書は人間本性論に照らして,日本型=組織主義的資本主義体制の歴史的妥当性を主張しつつ,均衡ある経済社会の実現へ向けて「生産者の論理」から「生活者の論理」へのパラダイム転換の必要を説く。