国際化やIT化の進展によって急速に変化してきている企業行動を流通システムの関連から解明を図るもの。流通システムは商品・産業によっても異なるし,文化や政策の異なる国によっても多様性がある。本書はそうした相異を重視する経営史研究の視点に立ち,性急なモデル化を試みるのではなく,実証的なケースの分析を重視した意欲的書である。