話題に事欠くことのない一次産品の抱える諸問題に対して多角的な分析を試みたのが,本書である。根底に流れるのは歴史構造主義的パースペクティブであり,歴史を動かした一次産品,交易条件論争,天然資源ブーム,一次産品の国際金融化,フェアトレード運動,および近年の「大恐慌」まで多岐にわたる問題を縦横無尽に論じる。