本書は,従来からの合理的な組織論とされる理論群に対して,非合理を重視する考え方や概念をまとめた。有象無象の人間が集まり,思い通りにはならない環境などは,組織の経営管理を著しく難しくしているはずである。組織が,非合理を前提に存在することを承知しなければ,学問として,これからの社会に対峙できないのではないだろうか。