グローバリゼーションという言葉が知的分析なしに一人歩きを始め,国境の壁を崩しつつある。これに対する学問の創造が急務だが,日本の研究者もそれに参加しなければならない。しかしその視野は日本を意識しつつも人類としてのものであるべきだ。その学問は太い原理と柔軟な構造と独創的着想が必要条件である。本書はそれを心掛けた労作である。